【監視カメラのお役立ち情報:コラム】

福岡県での刑法犯認知件数と防犯カメラ・監視カメラの役割

ー防犯カメラのお役立ち情報:コラムー

 
福岡市は、活気ある商業活動と多様な事業機会を提供する都市です。こうした環境で事業を行う上で、財産や顧客情報の安全は不可欠です。特に小規模事業では、限られたリソースの中で最大限のセキュリティを確保することが重要になります。防犯カメラ・監視カメラは、防犯対策としてだけでなく、従業員や顧客の安全を確保する上でも役立つため、福岡市内の事業者にとって必須のツールと言えるでしょう。現在の福岡県や福岡市の犯罪状況や防犯対策の状況はどうなっているでしょうか? 防犯カメラに対する補助金制度や他県での動向は? 防犯カメラの設置や取扱いに関するガイドラインは? このコラムではこのような疑問に少しでもお役に立てるような情報です。
 

福岡県での刑法犯認知件数の推移

福岡県では刑法犯認知件数は令和4年に28,773件、令和5年では33,284件、令和6年(1~10月暫定値)では30,888件でした。令和4年を見てみますと、刑法犯認知件数全体では前年比9.2%増加しています。特に知能犯が31.8%増、窃盗犯が9.7%増と大幅に増えています。また窃盗犯の中でも乗り物盗が大きく増えています。令和5年は刑法犯認知件数全体で、前年同期比15.7%増です。特に知能犯が56.2%増、風俗犯が35.1%増、凶悪犯が24.0%増、窃盗犯が15.2%増と大きく増加しています。令和6年(1~10月暫定値)では、刑法犯認知件数全体で前年同期比11.6%増です。特に知能犯が40.6%増、風俗犯が64.0%増、凶悪犯37.1%増、窃盗犯が14.3%増と、知能犯・凶悪犯の増加とともに、風俗犯が大きく増加しています。残念ながら検挙率は令和4年 39.9%、令和5年 36.5%と検挙率は減少傾向です。令和6年(1~10月暫定値)では検挙率33.1%と検挙率が下がっています。犯罪の増加に対して警察官の努力には感謝したいと思いますが、検挙率の減少は残念なことです。
刑法犯認知件数はピークだった平成14年以来減少傾向でしたが、令和4年から増加に転じたそうです。これは福岡県だけでなく、全国的な傾向の模様です。福岡県の刑法犯認知件数は全国の中でも悪い方で、1位東京、2位大阪、3位埼玉、4位愛知、5位神奈川、6位千葉、7位兵庫、8位福岡となっています。これは犯罪認知件数の総数での比較ですが、人口1,000人当たりで比較すると1位大阪、2位愛知、3位福岡との資料があり、福岡県は全国の中でも安全な場所ではないのかもしれません。
福岡県の刑法犯認知件数は下記リンクよりご参照ください。
 

福岡県では窃盗犯が全体の約66%を占めている

令和4年の犯罪認知件数は合計で28,773件、うち窃盗犯は19,187件と全体の66.7%を占めています。令和5年の犯罪認知件数は合計で33,284件、窃盗犯は22,100件と全体の66.4%を占めています。令和4年と令和5年を比較すると窃盗犯の比率はあまり変わりません。窃盗犯の内訳をみると、令和4年では窃盗犯の中で非侵入盗が9,732件(窃盗犯の中で50.7%)、乗り物盗7,619件(窃盗犯の中で39.7%)、侵入盗1,836件(窃盗犯の中で9.6%)でした。しかし全体の増加傾向をみると、他の犯罪の方が増えていることがみえてきます。窃盗犯対策としては、非侵入盗・乗り物盗・侵入盗の検挙には、街頭防犯カメラの設置や一般のオフィスや家庭での防犯カメラなどの防犯対策が求められます。
 

福岡県では知能犯が大幅に増加傾向

令和4年では知能犯認知件数は1,365件で前年比31.8%、令和5年では2,117件で前年同期比155%と大幅な増加傾向がみられます。ニセ電話詐欺の被害額は、9億円以上とも言われており過去最悪です。高齢者を狙った電話での詐欺や、フィッシング詐欺、偽メールなど新たな手口での詐欺事件には注意をしなければなりません。何かおかしな行動をされている高齢者をみかけたら、お声をかけるか警察へ連絡を入れてあげて犯罪抑止の協力を促進したいと思います。最近香川県警察が防犯カメラを活用したリレー捜査で、高齢者からキャッシュカードをだましとったとされる無職の男性をスピード逮捕しました。通報から1時間40分のスピード逮捕でした。地域の防犯カメラのが増えて行けば、このような犯罪のスピード逮捕が増えて行くでしょう。
 
<参考>防犯カメラのリレー捜査で詐欺事件がスピード解決
 

福岡県・福岡市の犯罪抑止の取組みは?

福岡県では安心・安全なまちづくりに向けた色々な活動を行っています。令和5年も同様な活動が開催されるでしょう。また防犯カメラの設置および運用に関するガイドラインを設定しています。福岡市では令和6年度の街頭防犯カメラ設置補助金制度があります。今後防犯カメラを自治体や町内会に設置を計画されている方々は、一度ご覧になると良いかと思います。弊社ブログでもご紹介しましたが、富山県警察は防犯カメラの貸出事業を行われています。富山県では地域防犯効果体感事業として、町内会等の団体への防犯カメラの貸出です。町内会・自治振興会・地域防犯団体等に防犯カメラを4か月間貸出し、その設置効果を体感して頂く事業です。その効果として県内の街頭犯罪の認知件数は、過去10年で3分の1に減少したそうです。貸出し台数は各町内会で2台までとなっており、効果を実感された町内会などは防犯カメラを買取りすることができるそうです。福岡県でも同様の取組があれば、一層防犯カメラの設置が進むのではないでしょうか?
 

連続強盗・監禁事件が多発しています

首都圏を中心に、トクリュウ型と呼ばれる強盗・監禁が多発しています。普通の家庭に強引に押し入り、金銭目的で暴行・監禁などを行い被害者の中には亡くなられた方もおられます。治安の悪化に市民は不安を覚えています。弊社のある福岡市でも強盗の下見かと思われるような、名前も名のらず名刺も見せない不審な訪問業者に警察が注意喚起を行っています。詳細はテレビ西日本の「強盗が下見?」をご覧ください。弊社ブログにも「連続強盗・監禁事件が続発!対策は?」を掲載しました。内容は 1.犯人は侵入前に必ず下見を行います 2.侵入をためらわす対策 3.もし侵入された場合の対策 をブログしています。参考にご覧ください。政府も対策として「防犯カメラ設置費用の公費補助実施の調整に入った」との報道もありました。今までの防犯カメラの公費補助対象は、自治会や町内会が主でした。この公費補助は個人の家庭も対象となるかは今後の続報を待ちたいと思います。